資産とリスク研究所 小山 浩一
7月13日更新
新型コロナウイルス感染症による死亡者数は、毎日報告されて累計が示されている(厚生労働省新型コロナウイルス感染症オープンデータ)。報告ベースなので正確性は微妙である。想像すればわかるが、全国の様々なところで亡くなられた人の数を(数週間たってではなく)その日のうちに把握することは誰がやっても至難の業と思える。
さて下のグラフは、
灰色線:陽性者数(右軸)
青色線:死亡者報告数(当日)・・・左軸
茶色線:7日移動平均(死亡者数)・・・左軸
である。
青色線(毎日の報告の数)で見ると、上下動が激しいが、5月18日260名と高く、その後、上下動を繰り返しながらも減少し、7月12日4名となっている。これをいわば滑らかにして、傾向を把握するために茶色線(7日移動平均)を見る。死亡者の数が、本年5月中旬に高まり(5月18日の7日移動平均112.43)、その後減少傾向に入り現在に至っているとみえる(7月12日7日移動平均12.00)。
全体として死亡者数については減少傾向に入っているように見える。これは感染者の年齢構成の変化や、感染判明から治療に至る工程、医療機関における対応等、前段の変化の反映とも思われる。感染者が増加しているため、東京都には緊急事態宣言が発令されている。しかし、目立たないようだが、(まだまだ問題を抱えながらも)日本の社会における対応は変化し、進化している部分もでてきているのではないか。